日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2023年3月28日PREP法で話を整理してから話そう!

 

★話す内容の要点を事前に個条書きにする


前回のブログ『言いたいことは事前に短い文章にまとめよう!』では、言いたいことをきちんと伝えるために、言いたいことを短い文章にしましょう、ということを書きました。言いたいことを短い文章にして話の最初に言えば、話は格段にわかりやすくなります。そして、それに続く話の内容は、要点を個条書きにしておくと、余計なことを言わずに済みますし、脱線することもなく分かりやすい話ができるということを書きました。
今回は、話す内容の要点を個条書きにする方法を少し詳しくお話したいと思います。



 

★話す前の準備はとても大切


ところで、皆さんは話す前に準備をしていますか? 何も考えずにいきなり話し始めると、無駄なことを言ったりまとまりのない話になったりして、相手の時間を無駄に奪ってしまうことになります。こうしたことを防ぐために、話す前の準備はとても大切なのです。

日本話し方センターの各コースでは話し方のトレーニングとして、人前で2分間のスピーチを行うことを取り入れています。これは話をする場面として最もハードルが高いからです。人前でのスピーチがある程度できれば、他のどんな場面でも落ち着いて話すことができます。そして、スピーチ実習をする前に充分な準備をしましょうということを徹底してお願いしています。「スピーチが苦手だ」「人前で話すとあがる」という人のほとんどは、実は話す前に準備をしていないのです。苦手なことに対して、できればやりたくない、早くやり過ごしたいという気持ちになるのは人間であればごく自然なことです。その気持ちを抑えてしっかりと準備すれば、だんだんと人前で話すことに抵抗感がなくなっていきます。

日常の仕事の中での報告や連絡などで「何が言いたいのか分からない」と言われてしまう人にも、実は同じことが言えます。話すことに苦手意識があったり、相手に「わからない」と言われることに焦りを感じてしまい、準備しないで話し始めた結果、しどろもどろになってしまうのです。

 

★PREP法で話を展開する


では、話す前の準備はどのようにしたらよいのでしょうか? 幾つか方法がありますが、今回はPREP法というまとめ方をご紹介します。PREP法では、話を次の様にまとめます。
・主張(Point)~ 言いたいこと
・主張する理由(Reason)~ なぜそれを主張するのか
・理由を支える事実(Example)~ その理由は本当にそうか
・主張(Point)~ 最後に言いたいことを繰り返す
これらの英語の頭文字を取ってPREP法と呼んでいます。

以下、使い方の例を示して解説しましょう。
【主張】今週のミーティングは中止にしよう
【理由1】重要案件、緊急案件がない
【事実1】4つの議題のうち、2つはメール会議、2つは来週のミーティングでよい
【理由2】今は他の仕事を優先した方がよい
【事実2】今週は提案資料作成で多くの社員が残業している

まず、何が言いたいのか、を端的にまとめたものが「主張」です。これを言えば何が言いたいかは理解してもらえます。しかし、主張だけでは相手は納得できませんので、なぜそういう主張をするのか「理由」を整理しておきます。そして、その理由を聞いて相手が「確かにそうだ」と思えるように、その理由を支える「事実」を用意しておくのです。場合によっては事実がなくても納得してもらえる場合がありますが、理由は絶対に必要です。そして「主張」「理由」「事実」ともに、20文字程度の短い文章で整理しておくとよいでしょう。頭に入りやすいので、話していても忘れることがないからです。メモしておく場合でも、20文字程度であればサッと書けます。

 

★訓練すればできるようになる


ところで、PREP法て頭の中を整理してから話すにはある程度の訓練が必要です。すぐには整理できませんが、常に「主張」「理由」「事実」で整理しようという意識を持って取り組むことがとても大切です。少しずつ、納得のできる話ができていくはずです。

 

ベーシックコースで話し方を総合的に学びましょう!


今回は、伝わる話をするために事前に話の要点をPREP法で整理しておくというお話をしました。その他にも、相手にわかりやすい話をするポイントは色々あります。日本話し方センターのベーシックコースでは、それらを体系的に解説し、話すトレーニングを行っています。ぜひ一度無料体験教室にお越しください!
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